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エネルギーの低炭素化に向けた2つの方針・主な再エネの種類9つも

2021.10.20

エネルギーの枯渇問題や地球温暖化問題を改善・解決へと導くためには、低炭素社会の実現が欠かせません。低炭素社会を実現するためには、CO2を含む温室効果ガスの排出量を減らす「エネルギーの低炭素化」の取り組みが必要です。では、具体的にはどのような取り組みを行うべきなのでしょうか。

今回は、エネルギーの低炭素化に向けた2つの方針と、再生可能エネルギーの主な9つの種類、企業が低炭素化に取り組むために必要なことを解説します。低炭素社会や、企業の環境対策などについて理解を深めたい企業経営者は、ぜひ参考にしてください。

 

1.エネルギーの低炭素化に向けた方針は?

2021年4月下旬、地球温暖化対策推進本部の会合にて菅首相が「2030年における温室効果ガスの削減量目標を、2013年度から46%削減する」と表明しました。加えて、「さらに50%に向けて実現を続ける」とも述べています。

出典:首相官邸「温室効果ガスの削減目標及び緊急事態宣言等についての会見」

また東京都では、エネルギー使用量が高い大規模の事業所に対するCO2排出量の削減を目指し、オフィスビルなどを対象とした「キャップ&トレード制度」も制定しています。キャップ&トレード制度とは、企業に排出枠の限度を設けて余剰電力量を取引するという精度です。CO2の排出量削減に努めている企業ほど、多くのメリットを享受できるシステムとなっています。

出典:東京都環境局「大規模事業所における対策」

このように、日本ではエネルギーの低炭素化に向けてさまざまな取り組みが推奨されていることが現状です。そして資源エネルギー庁からは、低炭素化に向けた方針・取り組みとして、「非化石エネルギーの利用促進」と「火力発電の低炭素化」を示しています。

 

1-1.低炭素化に向けた方針(1)非化石エネルギーの利用促進

日本では、非化石エネルギーの利用促進が進められています。非化石エネルギーとは、CO2を排出しない非化石燃料から作られるエネルギーのことです。そして、非化石エネルギー源のうち、資源が永久的に枯渇しないエネルギーは再生可能エネルギーと言います。そのため、非化石エネルギーの中でも再生可能エネルギーにあたるエネルギー源は特に注目されています。

非化石エネルギー・再生可能エネルギーの導入拡大に向けて、2009年に「エネルギー供給構造高度化法」という制度が制定されました。エネルギー供給構造高度化法では、小売電気事業者に対し、供給電力の非化石比率を2030年度までに44%以上にすることが求められています。非化石エネルギーの利用拡大、エネルギーの安定供給が目的の法律です。

 

1-2.低炭素化に向けた方針(2)火力発電の低炭素化

再生可能エネルギーは、非化石エネルギーの代表的な存在です。そして再生可能エネルギーには主に太陽光発電システムなど、天候や季節に大きく左右されるものがあります。

そのため、比較的幅広い環境下でもつくることができ、あらゆる発電方法がある火力発電の需要が高まっています。再生可能エネルギーにはあたらない火力発電でも、低炭素化の実現が進められており、将来大きく活躍する可能性は充分にある発電方法と言えるでしょう。

今後も火力発電は重要な電源となるであろうことから、火力発電の効率化に向けたさまざまな次世代火力発電技術の研究が進められていることも現状です。すでに現在では「超々臨界圧発電方式(USC)」「石炭ガス化複合発電(IGCC)」「コンバインド・サイクル発電」といった発電技術が導入されています。

出典:資源エネルギー庁「エネルギー供給構造の高度化について」

また、火力発電の効率化を目的とした制度に「省エネ法」があります。省エネ法とは、事業者向けに省エネの取り組みを求める制度です。火力発電を新設する際の効率基準だけでなく、既設の火力発電における効率基準が、燃料種別ごとの効率基準(A指標)と総合的な効率基準(B指標)に分けて設定されています。A指標は1.00以上、B指標は44.3%以上となっていました。

出典:資源エネルギー庁「工場の省エネ推進の手引き」

 

2.再生可能エネルギーの主な種類9つ

前述のとおり、非化石エネルギーの中でも、エネルギーが永久的に枯渇しない再生可能エネルギーは特に重要なエネルギー源とされています。再生可能エネルギーの普及が拡大すれば、低炭素化の実現に大きく貢献するでしょう。

では、再生可能エネルギーとはいったいどのようなエネルギーを指すのでしょうか。下記に、資源エネルギー庁が示す9つの再生可能エネルギーを紹介します。

主な再生可能エネルギー
太陽光発電 太陽光発電は、ソーラーパネルに太陽光をあてると電気が発生するという現象を利用して、半導体素子(太陽電池)で直接的に電力変換をする発電方式です。日本においても導入率が高く、一般家庭でも多く導入されています。
風力発電 風力発電は、自然の風の力を利用して風車を回転させ、発電機を通じて回転運動を電力に変換する発電方式です。日本においてはまだまだ導入率が高いとは言えないものの、2000年以降から導入件数は右肩上がりとなっています。
水力発電 水力発電は、水がもつ位置エネルギーを利用して水車を回転させ、発電機を通じて回転運動を電力に変換する発電方式です。日本の導入率は高いとは言えないものの、日本には水力発電に適切な地形が多いことから、今後もますます水力発電所の導入が進むでしょう。
地熱発電 地熱発電は、地下マグマの熱エネルギーを利用して、発電機を通じて電力に変換する発電方式です。高温蒸気を直接利用する「フラッシュ方式」と、沸点の低い地熱流体を利用する「バイナリー方式」があります。
バイオマス バイオマスは、動物・植物から生まれた生物資源の総称です。バイオマスを直接燃焼させたり、ガス化させたりして発電することが特徴で、「廃棄物系バイオマス」「未利用バイオマス」「資源作物」の3つに分けられます。
太陽熱利用 太陽熱利用は、太陽熱を利用して温水・温風をつくり、冷暖房や給湯に活用するシステムです。エネルギーから熱へと変換する効率が高いため、一部の一般家庭においても導入されています。
雪氷熱利用 雪氷熱利用は、冬に降った雪や凍った氷を保管して、冷熱が必要となる季節に活用するという方法です。雪氷熱利用が適切な地域は限られるものの、豊富な資源が魅力的で密かに注目されています。
温度差熱利用 温度差熱利用は、夏の水温の低さと冬の水温の高さにおける温度差を、ヒートポンプを用いて冷暖房や給湯に活用するシステムです。このシステムを用いた給湯器は、日本の一般家庭にも徐々に広まっています。
地中熱利用 地中熱発電は、地表から約200m地下の比較的低温で安定している地中熱エネルギーを取り出して、冷暖房や給湯に活用するシステムです。主に「ヒートポンプ」「ヒートパイプ」「熱伝導」「空気循環」「水循環」という5つの利用方法があり、用途にあわせて選択できます。

再生可能エネルギーには上記のようにさまざまな種類があり、一つひとつの種類の中にもあらゆる発電方法・利用方法が存在しています。また最近では次世代エネルギーとして水素エネルギーも注目されており、水素を使った電気が動力となる燃料電池自動車(FCV)・燃料電池バスによる車両の低炭素化もすでに実現されています。今後は低炭素社会だけでなく、水素社会の実現に向けた取り組みや開発が進むでしょう。

現在の日本では、太陽光発電以外の再生可能エネルギー導入率がまだまだ高いとは言えません。しかし、再生可能エネルギーの注目度は右肩上がりとなっていることから、太陽光発電を含む再生可能エネルギーの導入は今後も進められるでしょう。

 

3.企業が「低炭素化」に取り組んでいくためには?

あらゆる企業が集まる東京都において、キャップ&トレード制度が制定されているように、企業による低炭素化への取り組みは非常に重視されています。CO2の排出削減・地球環境への貢献に努める企業は、イメージアップにも大きくつながるでしょう。

企業が低炭素化に取り組んでいくためには、低炭素経営のみならず脱炭素経営の考え方や概念を導入・浸透させることが大切です。国内大手企業では、すでに消費エネルギーの一部を再生可能エネルギーで自給するなど低炭素化に向けた取り組み・活動を実践しており、RE100には50社以上の企業が加盟しています。

とは言え、低炭素化への取り組みとして何から始めればよいかがわからないという企業経営者様も少なくありません。企業としてどのような環境対策を行うべきか悩んでいる場合は、ぜひ「RE100電力株式会社」にご相談ください。RE100電力では、段階を踏んで中長期的にCO2の排出削減・低炭素化を目指す企業様に向けて、あらゆる提案・サポートを行います。

 

まとめ

日本ではエネルギーの低炭素化に向けてさまざまな取り組みが推奨されています。

低炭素化に向けた方針・取り組みとして、資源エネルギー庁からは「非化石エネルギーの利用促進」と「火力発電の低炭素化」が示されており、再生可能エネルギーだけでなく火力発電はまだまだ注目されていることが現状です。

また企業による低炭素化への取り組みは特に重要視されており、地球環境への貢献を行う企業は企業価値があるとして大きなイメージアップにもつながります。

低炭素化への取り組みとして何から始めればよいかがわからないという企業経営者様は、ぜひ段階的なCO2削減が可能となる電気の供給や、CO2削減のサポートを行うRE100電力株式会社にご相談ください。


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